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作者 くらじ ななえ

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  「小人のくんがいない!!」
はんますがさけびました。

「なかまがたすけにきたんだね」
イチローくんがいいました。

くんのいたところに、なにか絵がかいてあるよ」
ほいとやがきがつきました。

ほそながいぼうのはしに、ぎざぎざしたおやまがひとつ。
???

はんますほいとやにはわかりません。

「これは、歯ブラシの絵よ」
えりなちゃんがいいました。

そのときそらの上のほうからふしぎなこえが聞こえてきました。

「とんとんとんかち・かちかちかち、こっちのこーはあーまいぞ、とんとんとんかち・かちかちかち。歯みがきする子は、まーずいぞ、とんとんとんかち・かちかちかち」

「へんなうただねえ」


はんますほいとやはいいました。
でもえりなちゃんは、ちがいました。
しんけんな顔つきでこういったのです。




「小人さんが好きなものがわかったわ。
小人は、あまく味のついた歯が、大好物なのよ!」

「そうか、だから、味のついていない歯がきらいなんだ!
歯をみがいたら、ちっともあまくないものね」


イチローくんとジローくんもわかったしるしに、両手をぐーにして、いのきみたいにダアーっというポーズをしてはしゃぎました。

小人くんにとんかちで歯に穴をあけられない方法がついにわかったぞお。
わーい、わーい。

ジローくんは、ワールドカップでゴールをした選手のように両足をばたばたさせてよろこびました。

はんますほいとやは、歯をみがいたことなんてありません。
どうしておかあさんは、おしえてくれなかったんだろう。

「ハムスターの世界には、歯みがきなんてないんだもん」

そうだそうだ。
歯みがきなんて、きらいだ。
はんますほいとやは、だだっこのようにさわぎました。

「でもかんたんだし、きもちいいよ」
黒柴のチョビがたしなめました。

「じゃあこうしよう、あした、学校がおわってから、
はんますほいとやには、あたしが歯みがきのやりかたを教えてあげる。それならいいでしょ」

えりなちゃんがほっぺをおもいきりふくらませながらいいました。
はんますほいとやのわがままが、またはじまったとおもったからです。

さいごのからすの一家が森にかえると、あたりはきゅうに暗くなります。

「もうあたしたちお家にかえらなきゃ」

さようなら、またあした。

するともういちど空のうえから、うたごえが聞こえてきました。

「とんとんとんかち・かちかちかち、こっちのこーはあーまいぞ、とんとんとんかち・かちかちかち。
歯みがきする子は、まーずいぞ、とんとんとんかち・かちかちかち…」


きっとくんが、やくそくを守って教えてくれたんだ、みんなそう思いました。


おしまい。


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