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ジローくんは、お花畑で思いっきりあそんでいる夢をみていました。
れんげ、たんぽぽ、しろつめくさ、すみれ、色とりどりの花のじゅうたんのなかで、ジローくんは黒柴のチョビとごろごろ遊びをしていました。どこからかあまーいにおいがただよってきました。
においだけじゃありません。
あまずっぱい、美味しいにおい!
ウウン、そうじゃあなっくて、このゆめは“あまい”ゾ。
ジローくんは、ごくらく気分になりました。
おふろのなかでいつもパパが、「あー、ごくらく、ごくらく」と言っているのを思い出し、ちょっとまねしてみたのでした。
「あ〜、ごくらく、ごくらく」
そのとき突然、黒柴のチョビが、ジローくんの顔をなめはじめました。わあ、チョビ、やめてよ。くすぐったいじゃない。
チョビは、なんだかおいしそうに、ジローくんのお口のまわりをペロペロなめました。
やめてよチョビ、と言ってジローくんは大きな口を開けました。
そのときです。チョビがジローくんの歯に、噛みついてきたのです。
「痛いッ!」
えりなちゃん、タローくん、どうしてだれもたすけてくれないの、そう思ってジローくんは、必死でまわりを見回しましたが、だれの姿も見えません。
「UK 、UK 」
トラ猫のUKの名前も呼んでみましたが、返事がありません。
なんて静かなんだろう。
ジローくんは、ちょっと泣きたい気分になってきました。
歯は、ますます痛くなりました。
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